シビックタイプRのデュアルアクシス・ストラット・サスペンションについて投稿した後、搭載されてるVTECターボが気になりはじめ、調べてみると色々と発見があったので、忘れないうちに記しておきます。一昔前はNAにこだわっていたホンダが、今ではVTECにターボを付けるなんて、時代は変わったんですね~。
ステップワゴンのVTECターボエンジン。吸排気共にVTCのみだったとは知らなかった…。
VTECとは、Variable valve Timing and lift Electronic Control systemの略で、可変バルブタイミング・リフト機構のことですね。低回転用カムと高回転用カムの両方を持つことでリフト量を可変し、しかもバルブタイミングも同時可変させるという画期的な仕組みであるのにも関わらず、シンプルな仕組みで実現させたことに、VTECの偉大さがあると思います。VTECが発表された当時学生だった私は、NAなのにリッター100馬力出ていたVETCエンジンにワクワクしたてことを思い出しました。いつかはタイプRに乗るんだと憧れてましたね。(^^;) 他社では、三菱のMIVEC、スバルのダイレクト可変バルブリフト機構、ポルシェのバリオカム・プラス等がありますね。
ただ、シビックタイプRのVTECターボは、今までのVTEC(DOHCの場合)と少し違っていました。というのも、NAでパワーを稼ぐにはたくさんの空気とガソリンを吸い込むため、吸気側の高回転用カムが重要だったと思うんですが、VTECターボの場合は吸気側カムは1種類です。(排気側カムは切り替え式。VTCは吸排気両方についている) タービンとの相性や排気ガス浄化のため、現在では排気側カムが重要なのかもしれませんね。
VTECからそれますが、VTECターボエンジンは前方排気・後方吸気なのが興味深いです。トヨタのTNGAは、エンジンの重心を低くしたいので、排気管をエンジンの下からくぐらせないようにするため、前方吸気・後方排気としてますが、ホンダは排気系の冷却を重視したのかもしれません。また、VTECターボエンジンはエキマニがなく、シリンダーヘッドにタービン直付けなのも興味深いです。排気経路は等長なんだろうか…。(そういえば、ホンダライフのP07Aエンジンも、排気系が同じ設計だ…。)
VTECのあり方が変わるさまは、時代の移り変わりを目の当たりにしているんだなと、しみじみ思いました。ちなみに、ステップワゴンのVTECターボエンジンは、吸排気共にVTC(連続可変バルブタイミング・コントロール機構)のみなんですね。知らなかった…。(^^;)
余談ですが、ポルシェ968はバリオカムだけで944より約30馬力、トルクを2.4kgmアップさせています。カムのセッティングってとても重要なんですね。