回想シリーズ15回目は、今回は、944S2を整備する上で、最難関整備の一つと言っても過言ではないクラッチ盤交換についての回想です。
前回掲載 2011年12月30日
クラッチ交換がなぜ最難関整備の一つかと言いますと、クラッチから後ろにあるトルクチューブやミッション等の駆動系のほとんどを降ろす必要があるからです。(T-T) しかも、部品代が何十万円とかかる…。
それゆえ、手間と費用がかかることから、944にとって(おそらく924も)難しくて敬遠される整備の一つとなっています。
しかしながら、実際に交換作業をしてみると、(実際には私がしているわけではありませんが…(^^;))、言われているほどの事ではないことに気が付きました。それには条件が2つあります…。
■1つ目の条件
まず、1つ目の条件は、部品代を抑えるために、アメリカから調達することです。私は同じ944乗りの方から紹介してもらったアメリカ在住日本人の部品商から調達しました。また、アメリカのインターネット通販でも簡単に安くで調達できますね。新品で購入すれば品質は全く問題ありません。
ちなみにかかった部品代は、
- クラッチキット$700(Power Friction)
- パイロットベアリング$7.60
- ローラーベアリング$20.50
- シール$24.25
- 輸送費$154.10
- クレジットカード手数料$42.00
- 合計$948.45(当時の為替レート$1/¥84)
と、かなり安く調達できました。現在の為替レートでも十分安いと思います。
■2つ目の条件
2つ目の条件は、技術力がある整備工場に頼むことです。と言っても、ディーラーや専門店に必ずしも頼む必要はありません。巷にある技術力がある整備工場で十分可能です。なぜなら、以前にも書きましたが、交換作業をしてくれた整備士が「ランエボやインプレッサ等の四輪駆動車の交換作業に比べたら簡単なほうだ」と言っていたからです。
では、どうやって技術力のある整備工場を探すかというと、外車・スポーツ系の車が停まっている整備工場を探せば良いのです。そのような工場なら車好きな社長や整備士がいると思うので、まず大丈夫。(^^)d
また、低姿勢でお願いすることも大切ですね。そうすれば快諾は間違いないはずです。(^^)d
このように少し工夫すれば難しいと言われている整備でも乗り越えられるんだと気付かされました。今となっては貴重な経験となっています。