先日プリウスを試乗したのを機に、TNGAが気になりはじめ、調べてみるとなるほど~と感心させられたので、忘れないうちに備忘録として残すことにしました。今回は違うパターンで車バカが出てしまってます…。(^^;)
■TNGA
TNGA構造 出典:トヨタ自動車株式会社
■効率よく車両を作るための決まり事がTNGA
TNGA(トヨタ ニュー グローバル アーキテクチャー)とは、簡単に言うと、シャシー(車台)を作るうえで基本となる決まり事を定め、それに基づいて部品、ユニット、制御コンピュータシステム、生産設備等を準備し、シャシーを作り上げることです。(間違ってたらすみません。) しかも、セグメント(車両クラス)の垣根を超えて開発を行えるという、今までとは一味も二味も違う凄さが備わっています。
例えばトヨタの場合、まずカローラを作って、それからカローラを基に派生モデルを作っていました。しかし、実際にはそれぞれの車種に合わせるため、シャシーは全く別物になっていたと言われています。しかも、カローラのシャシーで上のクラスの車種を作ることはできませんでした。
しかし、TNGAの場合は違い、排気量1500ccのセダンを作る場合、そのエンジン用のエンジンルーム、必要とする室内フロア、トランクルームを組み合わせてシャシーを完成させますが、同じ排気量のミニバンの場合は、室内フロアとトランクルームをミニバン用に切り替え、同じ排気量のスポーツカーの場合は、室内フロアとトランクルームをスポーツカー用に切り替えばよく、また、排気量を上げたければ、エンジンルームだけを変更すればいいのです。そして、価格が安い自動車の場合は基本シャシーのままでいいですし、高級車の場合は付加価値となるモジュールを足していけば良いという、とても合理的な製造となります!! 素晴らしい!!
また、あくまでも私の予想ですが、TNGAって、シャシーが高出力パワーユニットのパワーを完全に上回る剛性になってると思います。なぜなら、高出力パワーユニットにあわせてシャシーを補強していては生産に手間ひまかかりますし、そもそも規格化の意味が無くなってしまうからです。シャシーが完全にパワーユニットを上回る性能って考えるだけでもワクワクしてきますね。運転楽しいだろうなぁ~。
このような規格化されたモジュールを組み合わせる自動車製造は世界的な流れで、他社では、マツダのスカイアクティブ、フォルクスワーゲンのMQB、ルノー・日産のCMF等がありますね。そして、このモジュール化は、IBMが規格を標準化したパソコンの作り方と似てて、規格化された部品は、色々な部品メーカーが参入し競争となって、良いものが大量に安く作れるようになりますから、モジュール化ってこれからの自動車産業に欠かせないんだなと思いました。しかも、マツダのスカイアクティブの場合、為替が1ドル77円でも利益が出せるそうです!! そうすると、トヨタがTNGAを本格的に導入したら、いったいどうなってしまうんでしょうか!? とんでもないことになりそうです!! もうトヨタは向かうとこ敵無しですね!!